父娘の湯巡り日記　山梨編−３　２００５年５月５日

　５日、本日も快晴。最初の湯はpH10.2という高アルカリ性の天恵泉温泉。29.4℃の源泉と41℃位に加熱された二つの浴槽があってどちらも掛け流し。ヌメヌメッとして肌が溶けてるんじゃないかと思われるような浴感がとても良い感じ。温冷浴もできて朝からとても良い気分。娘も「すげーアルカリ！」と満足気に出て来た。分析書は平成16年9月24日で、新しく分析し直した模様。
天恵泉温泉　天恵泉白根天笑閣　055-285-5001　10:00-19:00　\610

　病院のすぐ裏手に素っ気なく建っている韮崎旭温泉。入ってみれば外観からは想像が付かない、凄く泡が付いて適温の有り難い湯がドバドバ溢れている。ジャグジーとかの細工はなくシンプルな構造がお湯の良さに拍車をかけているのがいい。pHは7.7とあるけれどヌルヌルして、純粋に楽しめる湯に思わず顔がほころでしまう。
　娘も「いいお湯だったねー」と良い湯の連続に満面の笑み。
韮崎旭温泉　0551-23-6311　10:00-20:00　\500

　山に分け入って増富ラジウム温泉。一番奥の旅館では丁重に断られてしまい、立ち寄り施設に行ってみたら凄い混みようで７００円。やめよう。娘「やめよう、やめよう」。
　不老閣へ行ってみると「どうぞー」と快く案内される。風呂場に着くと良い雰囲気で、お、娘が小躍りしてる。
　男湯は何人か先客がいて皆じっとして動かない。お邪魔しまーす、と温めの源泉に浸かるとずしりと重く感じる。泡も付いて、うーん、効きそう。皆さん湯治のようでじっくり時間をかけて浸かっている様子。
　分析書を見て納得。総計が一桁違う10.39g/kg。
　決めた時間よりずいぶんと遅れて出てきた娘は「空いてて、気持ち良くて時間忘れちゃった」。
増富ラジウム温泉　不老閣　0551-45-0311　8:00-11:00 13:00-15:00　\800



　娘「お腹減ったー」。ここで何か食べとかないと大変だ。温泉街にある、みやげ店兼業の食堂に寄る。選択の余地はなかったけれど、サービスの漬け物と花豆がバカうま。そばも旨くて二人でペロリとやって、そば湯も頂いて大満足。せいろがプラスチックなのはご愛敬。
かもしか　0551-45-0114　そば\700



　「立ち寄り可」という看板を出していて、風呂の煙突から煙が出ていたのに無人だった黒森鉱泉。娘は雰囲気が気に入ったらしく「待ってみようよ」とねばるので、しばらく待ったものの、現れたのは一組のお客だけ。薪炊きの様子や自噴する源泉を見て、娘「ちくしょう、がっかりだー」。一軒寄ってまた来よう。娘「わかったー」。


　すぐ近くのみずがきランド温泉に行くと女性のスタッフが一名だけ。一度は休止されたものの現在はNPOが木・金と土休日に運営しているんだそう。お客は誰も居なくて、またもや男女を一人づつで貸し切り。掛け流しの方法が独特で湯船の片方から白湯が、もう片方から冷源泉が注がれている。白湯に寄れば熱くなり、源泉に寄れば温くなって泡が付く。こりゃ面白いと声を掛け合いながら二人でワイワイと騒いでしまう。
　出るぞー。娘「えー？まだやだよー」。何時までも入っていられる素晴らしい浴槽だから仕方ない。
みずがきランド温泉　0551-45-0155　10:00-19:00土休日　11:00-18:00木金　\600　冬季休業

　有線電話を借りて黒森鉱泉に電話したものの誰も出ない。再び林道に分け入ったものの煙突の煙が無くなった以外に変化なし。娘「あーあ、だめかぁ」。

　ぐっと北上して長野県に入り海ノ口温泉の佇まいの良いホテルに立ち寄ってみたけれど、残念ながら循環、塩素入り。



　循環と解っているけれど、山小屋に湧く冷たい炭酸・硫黄味を娘に味わって欲しくて標高１５００ｍの稲子湯へ行く。木々に囲まれた佇まいも、冷鉱泉が注がれる渋い風呂も変わらず良い感じ。苔むした間仕切の岩の一部に源泉が注がれていて、コップに汲んで飲んでみると強い炭酸と少し硫黄味も変わらない。
　時間になってるのに娘が出てくる気配がないぞ。通りかかった係のおばさんに呼んで貰ってやっと出てきた。娘「ごめーん。時間忘れたー」。気に入ってくれたみたい。
　おばさんによると一応３時半で立ち寄りはおしまいなんだそう。日によって違うとも。着いた時とっくに過ぎいてたけれど女将さんはやさしく入れてくれたのでした。
稲子湯温泉　稲子湯　0267-93-2262　9:00-15:30　\600




　さらにさらに北上して平治温泉へ。すっかり夜の帷が降りて辺りは暗い。車を降りて探すと、あ、あれだ！電気が点いているぞ。思わず二人で駆け出してしまう。
　あれ？鍵が掛かってる。人がいる窓に行くと男性が午後７時でおしまいと言う。そんなー。二人でがっかりしていると、おじいさんが家族で使っているが文句が無ければどうぞ、だって！文句なんかありませーん。娘「やったー！」。
　早速入れて貰う。凄い湯量も湯加減も正しく絶品。話しを聞くとおじいさんが平治さん本人で息子さんとその子供。井戸を掘ったら温泉が出てしまい湯小屋を建てたんだそう。午前中と夜は湯船を通さずそのまま川に捨ててしまうとも。
　女湯から娘の笑い声が聞こえて、あっちも楽しくやっている様子。
　平治さん一家と出て一気に湯を抜いて本日閉館。「また来てねー」と笑顔で見送られたのでした。
平治温泉　12:00-18:30　\200

　お腹減ったなぁ。ロケの帰りに食べた元祖どさん子味噌ラーメン食べない？娘「いいねぇ！」。と決まったものの、あれー？ないなぁ。娘「潰れちゃったのかなぁ」。うーむ、進めど進めどなーい。諦めかけたその時、娘「あっ！」。あっ！娘「ここだ！」ここだ！
　何も変わらない決して儲かってない佇まいで、その店はあった。
　娘「あった、あった。良かったねー！」。
　味噌バターを注文。娘「あー、ダメだぁ、お腹減って死にそう」と途端によだれが出た様子。
　ややあって出てまいりました。娘は小声で「やったー！」。
　昔ながらの旨い旨い味噌ラーメンでした。
どさん子小野上店　0279-59-2948　味噌バター\650

　そろそろ帰ろうか。娘「そうだね」。
　高速道路の渋滞が進む度に減っていき、料金所に着く頃には渋滞解消して午後１１時無事帰着。楽しい湯巡りでした。